0248.チェチュンという少年
「チェチュンの周りの子供たちは、とてもめぐまれた環境の中で育っていました。
また、障害者などはあまり見たことがなく、チェチュンの容貌はとても珍しい存在でした。そして、チェチュンが、誰よりも努力家で成績が良いのも、彼らにとっては、気に入らない理由だったのです。
チェチュンは、目がすごく細くて、眉が濃く、口は一文字のおよそ子供らしくない顔つきをしていました。手が満足に使えないので、手の代わりに、口をいろいろと使って生活していました。
でも、それを人に見られるのは、すごく嫌だったのです。いつも『負けないぞ』と、心の中でつぶやいています。そうしなければ、生きてはゆけなかったのです。
それから、これはとても面白いのですが、私は小さい頃、よく両手をグーにして、物をつかんで遊んでいたのです。
おかしな癖だなと思いましたが、もしかすると、チェチュンだった頃の感覚が残っていたのかもしれませんね」
彼女は感慨深げに話してくれました。
→ 筆者 ソウルミッション・セラピスト 中野日出美の プロフィール
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