0331.セラピストの前世

これまで私は、セラピストとしてたくさんのクライアントさんの前世を共有させていただきながら、自分自身もたくさんの前世体験をしてきました。その前世体験の中でも特に印象深いものがいくつかあります。

ずいぶん前になりますが、当時、私は今回の自分の人生でのさまざまな問題点に焦点をあてて、テーマ別にたくさんの前世回帰をしていました。ところがそんな中、どうしても避けて通らなければならないテーマが1つだけあったのです。

そのテーマとは、「動物に関する私の過剰な思い」というものでした。私は子供の頃からとても動物が好きで、大人になってからも動物救済のボランティア活動にのめり込むあまり、自分の健康や経済状況、精神状態を省みず、大病までしていました。

当然、セラピストとして、自分がこんなにまでも動物を愛しく思い、過剰に献身的になるのは何故なのだろうかと考えていました。今回の人生でも思い当たることはいくつかありますが、その理由だけでは説明しかねるほど、駆り立てられる強い思いがあったのです。

当然、それならばそんな場合にこそ前世療法はうってつけであるとわかっていました。ところが、私はどうしても動物に対する自分の過剰な思いをテーマに前世回帰することが出来なかったのです。

というのは、私はそれまでのセラピストとしての経験からこのようなテーマで前世回帰した場合、今回の人生での今現在のパターンとよく似ている時もあれば、その反対で全く逆の理由があるということを知っていたからです。

たとえば、なんだかわからないけれども、パンが好きで好きで仕方なくて・・・という方が前世では、パン職人であったり、またはその反対にあまりにも貧しくていつもパンを食べている裕福な人をうらやましく思っていた、などです。

このように私が幼い頃から大の動物好きなのは、前世でもとても動物が好きだったからなのか、もしくは動物が嫌いであったとか、動物を虐待しており、その罪滅ぼしとして今回の人生では動物に過剰に尽くすことに決めて生まれてきた、などということも想定できたからなのです。

もしも、今回の人生同様に動物と深く関わり、心を通わせていた前世を思い出せれば良いのですが、そうではなく動物をひどい目にあわせていた前世を思い出したら、自己嫌悪になり、しばらく立ち直れそうもないなあ、と思っていました。

そんな理由から、なかなかそのテーマと向き合うことが出来ずにいました。



→ 筆者 ソウルミッション・セラピスト 中野日出美の プロフィール

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