0051.僕は獲物なんだ・・・
そうして、十数年が経ち、ファンジさんの人生の最期の時がやって来ました。
「僕は穴の前で何かの手入れをしています・・・・何か武器のようなものです。
あっ・・・撃たれました。今、後ろから右肩を撃たれました。
僕を撃ったのは、2人の白人の男たちです。振り向いた僕に、また1人の男が銃を向けて撃ちました。
そして、男たちは笑っています。僕は倒れました。銃で撃たれたところは熱いです」
「なぜ、その男たちはあなたを撃ったのですか? ずっとあなたを探していたのですか?」
「違います。ああ、これは狩りなんだ。
・・・僕は狩られたんです。彼らにとっては、僕は獲物なのです」
「どういうことですか?」
「彼らには、何か恨みや目的があったわけではありません。彼らはスリルを求めるために僕を撃ったのです」
「でも、そんなことをして、彼らは裁かれはしないのですか? 証拠は残らないのですか?」
「彼らにとっては、僕たちを狩ることは当たり前のことのようです。証拠など残っても構わないのです」
私は正直、そんなことがあるのだろうかと不思議でした。人間を狩っても何の罪にもならないなんて、いったい、これはどこの国のいつの時代の話なのだろうとまたしても戸惑いを感じていました。
→ 筆者 ソウルミッション・セラピスト 中野日出美の プロフィール
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