前世IIやインナーチャイルドII、NLP等を受けた上でNGHを学ぶことは、基礎の部分で忘れていたことをあらためて思い出す、学ぶ機会をスキップしていた概論や手法等に新たに触れるといったことができるので、相変わらず緊張もしますが、楽しみでわくわくする感覚もあります。
1日目、受講者12名という大人数の中で、9名がベーシックや入門講座を経て受講する初対面の方達、私を含めた3名は以前から顔なじみの受講生でした。
自己紹介では皆さん、地に足のついた方達ばかりで驚きました。それぞれのバックグラウンド、そして将来の目標やビジョンもしっかりしていて、穏やかで和やかなまとまりを感じました。
被暗示性テストでは、セッションの前に行うことで、自分が催眠にかかり易いのかどうか、催眠に入れるのかどうか不安を感じているクライアントさんにとっても非常に有効ということをあらためて確認しました。ヒプノに興味のある人と、そうではない人での催眠や暗示に対する意識や認識が違う可能性はかなり高いからです。
また以前セッションをした際、初めて受けるクライアントさんに被暗示性テストを行って「被暗示性が高いですね」と言った時に、クライアントさんが安心した表情をしていたことを思いだしました。それはセラピストにとっても、相手に安心を与えられるラポールの1つとして重要だなと思いました。
2日目、ドクター・フラワーの誘導法、黒板誘導法、即効誘導法は、どれも効果的な誘導法です。中でも黒板誘導法はスクリプトが長く、まだ手順やイメージ等をわたし自身が憶えてきれていません。
それは、実際のセッションでも黒板誘導法を使った事がないからだと思います。黒板誘導法はなかなか催眠に入り難い人に有効とされていて、セッションを行うようになると必ず使う可能性のある誘導法なので、手順やイメージをしっかり把握できるようにしなくては、と思いました。
即効誘導を実習で使う時、声と動作のタイミングが合わなかったり、声を強く出せないこともあります。私も覚えたての頃はそんな反省の連続で、自分の誘導で本当に相手を深い催眠に入れることができているのか正直不安でした。
今回、私がクライアント役の時にはタイミングが合わなかったら、その都度声をかけてやり直してもらいました。以前なら遠慮していたところですが、講座はフィードバックをやりとりできるのが魅力だと思えるようになってから、遠慮は止めました。
また他の実習では、解催眠の際にもうすこし声をはっきりと大きく言って欲しいとフィードバックを頂いて、勉強になりました。やはり課題を見つけてもらえるのは講座ならではの魅力です。
誘導はクライアントを観察しながらペースに合わせていくことが重要ですが、これはセッション全体に言えることだとあらためて感じました。
3日目、ペンジュラムは、自分のことに関して、潜在意識レベルでの答えを知りたい時に有効なツールです。
ペンジュラムは被暗示性テストにも誘導にも使えるとのこと、特に子どもに誘導する際にはいいなと思いました。
実習では2人組になって、相手がペンジュラムで知りたいことに関して簡単に面談をします。面談をしていくと、止められない行動によって救われていることもあるという、その行動の肯定的な意図がわかりました。
以前なら表面的にしかできなかったところですが、もっともっと相手の話しを掘り下げて聴いてみたいという気持ちになっていました。ペンジュラムとは関係のない感想ですが、ちょっと自分の変化を感じた事前面談でした。
4日目は、休みました。
5日目、思考停止法は、ほんとはよくないと思っているのに止められない、抑えられない習慣や行動にストップをかけるセラピーです。
実習では面談し、今後止めたいと思う行動、習慣の場面を詳しく聴いていきます。ここでは、実際クライアントさんが描く場面をセラピストもイメージし共有することが大切です。また、実際にセラピストをやらせてもらった時は、「ストップ!」をかけるタイミングが意外と難しい事を実感しました。
フィードバックでは、もっと「ストップ!」が強くてもよかったとのこと。昨日の解催眠の声の調子と方向性はおそらく同じなので、これからも意識していきたいと思います。
系統的脱感作法は、極端な恐怖や怖さに慣らしていく方法です。準備として自分が怖いと思う場面や状況をランク付けし、快適な場面も同様にリストアップとランク付けをしました。
実習をやった時、クライアント役の方は毛虫をテーマに、いろいろな場面や環境をリストアップしていました。その後ワークをしたのですが、クライアント役の方が恐怖に感じる場面と快適な場面として挙げた環境(戸外や自然の中)が似かよっていたため、快適な場面に誘導しても落ち着かなかったことが、解催眠後にわかりました。
怖いと思う環境や状況と快適な場面は、できるだけ異空間や、違った環境が望ましいとわかり、とても良い経験でした。
6日目、GIFT(Goal Image Focusing Technique)では、始めにデモを見て、次に自分達で実習をしました。デモでクライアント役をやってくれた人は、とても上手にイメージしていました。
2人組でやった実習では、クライアントさんが描く建物のイメージが私にも見えたので、解催眠してからいくつか確認したところ、一致していました。イメージを共有し易くなっているのはとても嬉しいことです。
課題はもう少し具体的に描写し、よりリアルにイメージしてもらえるように誘導してあげられたらよかったかなと思います。
GIFTはまさに"贈り物"で、ワークを終えるとクライアント役の方が豊かな表情になります。自分で描いたゴールイメージを自分の目で見て、感じて、聴いて、触って、味わって、五感をフルに使えば使うほど、よりリアルになっていくような気がします。
私もクライアントになった時には、今本当に進みたい場面をイメージして、五感を使って味わうことができ、臨場感もありました。その場面でのわたしは、良い意味での緊張と自信がありました。その感覚を味わうことができてとても良い経験でした。
7日目、総まとめテストのあと、実習をしました。NGH講座で学んだ中で自分がやりたいもの、やって欲しいもののニーズがマッチする人との組合せで行いました(わたしはGIFTのクライアント&セラピストでお願いしました)。
今回セラピストでやらせてもらったクライアントさんも、とてもイメージ力が豊かで、鮮やかに描写してくれました。解催眠後、彼女が他にも気づきがあったことがわかり、それは私にとってもギフトでした。ワークの中で気づきがあったり、感謝を思いだせるのは素晴らしいことです。
次にクライアント役でお願いしました。テーマは昨日と同じです。同じ目標で、イメージをより強めてもらおうと思ってお願いしました。
ところが昨日の実習と今日の実習では、少し場面が違っていました。今日の仕事場面では、わたしは更に達成し安定し、次の場面では自分へのごほうびに伊東屋でペンケースを選んでいました。以前からペンケースが欲しいなあと思っていたことと、このごほうびが結び付いたことが、突飛なようで実は潜在意識ではそう考えていたのかも・・・と驚きでしたが、選んでいる時とても良い気分でした。
セラピストが違うと、同じ目標でもイメージする状況や場面が変わるので、感情や感覚に幅が出てきて、豊かな気持ちにも広がりが出てきます。
セラピストそれぞれの持ち味でそれぞれに豊かなセッションがあること、そしてそれぞれあっていいのだということを実感しました。
わたし自身は、どうしても人と自分を比べてしまいがちで自信を持ち難いのですが、今回の経験で、『自分らしいセッション』という課題に、すこし気付かせてもらったようです。
8日目、前世療法のグループセッションは、日出美先生の誘導によって行われました。
わたしはヨーロッパの国で、男性として生きていました。花を町に卸している家業を手伝っている青年でした。寡黙というのか言葉が少なく、毎日毎日単調な生活でした。
そしてその町で、決まった時間に通りかかる馬車に乗った女性に恋をするのです。しかし彼女には告白せず、最後は50代で亡くなりました。
そして中間世に昇るとその彼女は待っていてくれました。その女性も自分の存在を気付いていてくれていたことをそこで理解しました。この人生でどんなことを学んだのか、実はそこでの回答に記憶にはないのですが、感覚的には告白しなかったことへの後悔もなく、諦めに近い感情がいつも彼の中にあるような、そんな人生でした。
驚いたのは、かかりにくいと言っていた男性の受講生も含め全員が、それぞれ前世を知ることができたということでした!
午後は2人組になっての前世療法の実習でした。それまで一度も組んだことのない人との実習でしたが、1度も組んでいないのに、何だか前から知っているような存在だったので、なんの不安もなくセッションに臨むことができました。
彼女の話すペースはゆっくりですが、口が開くと細やかな描写で、とても上手に催眠に入っていました。解催眠後、今回の前世に触れて気付きがあったことを事後面談で話してくれました。とても激しく過酷だったけれど、意味の深い前世だったと思います。
私がクライアント役になっての前世、今度はアメリカに住む男性でした。彼は非常に頭がよく、どちらかというと良過ぎて人の心がよくわからない?種類の人間でした。
彼はごくごく普通の家庭に生まれ育っていて、興味や好奇心が強く見聞きしたもの全てを記憶しているような青年です。陽気なほうですが、特に人に対しての細やかな想いは持ち合せていないという感じ。その彼が、勉強に打ち込んでいるさなかに病気が見つかり若くして亡くなっていく、そんな前世でした。
とても興味深いのは、「悪くない」というのが彼の口癖で、質問されるとことあるごとに「悪くない」が出てくることです。
亡くなる時に、なぜか家族への悲しさは感じませんでした。恋人の女性に対しては少し泣いてました。でも一番彼が悲しかったのは、学問や研究等 自分の外の世界に挑戦して負けたのではなく、自分の中にある病気によって人生を終えなくてはいけないということでした。
今日みた2つの前世、1人は無学で無口な花を運ぶ青年、そしてもう1人の天才肌の青年は真逆にありそうで、でも共通しているところもあるような、そんな印象でした。
全体を通して、8日間を終えると、あっという間でした。今回はゴールデンウィーク時期で、受講をどうしようか正直迷いましたが、こういう連休があってもいいなと思いました。自分1人のために連休を使うことは何年ぶり??という感じです。
また基本的なことを振り返り、忘れていた課題を掘り起こす事もできたので、こういうタイミングでNGHを受講できたのはよかったと思います。
講座は概論と実習がほどよく構成されていて、特に実習は多くやらせて頂いた印象です。
先生方そして受講生の皆さん、ありがとうございました。
(東京都 40代 女性)