ヒプノセラピー(催眠療法)資格とは

【心理職の国家資格 公認心理師の中野日出美が解説】

ヒプノセラピー(催眠療法)の資格は、民間の資格です。

国などの公的機関が発行するものではありませんので、ヒプノセラピーを仕事にするために、何か資格が必要なわけではありません。極端な話、「私はプロのヒプノセラピストです」と名乗れば、仕事として始められます。

しかし、それでは、自称「プロ」の人からヒプノセラピーを受けたけれど、何の効果も感じられなかったということが起こりえます。

そんなことが頻繁にあると、ヒプノセラピーの効果に対する世の中の信頼が揺らぎかねません。

催眠療法団体の役割と、ヒプノセラピー認定資格の意義

そうしたことを防ぐために、教育・訓練カリキュラムを整備して、提供するヒプノセラピーの品質を一定以上に保つと共に、ヒプノセラピストとしての職業倫理基準や自主規制ルールを設け、催眠療法の正しい知識や技術の啓発を図る目的で、催眠療法の各種団体が設立されています。

日本を含め、世界中には、たくさんのヒプノセラピー(催眠療法)の団体があります。

そうしたヒプノセラピー(催眠療法)の団体は、それぞれの教育カリキュラムに基づいたトレーニングを受けた修了者に対し、認定資格を発行します。

つまり、ヒプノセラピーの認定資格は、発行元の団体が定めた一定の知識や技能を持ち、職業倫理基準や自主規制ルールを守って、ヒプノセラピーを提供できることを証明したものとなります。

信頼できるヒプノセラピー認定資格の選び方

ですから、ヒプノセラピーの認定資格と言っても、どれも同じというわけではありません。

まず、その発行元の団体が信頼でき、効果や実績がある教育カリキュラムを提供している団体なのかを、見極める必要があります。

そして、どのような認定資格を取得するのがよいかを、判断する一つの基準としては、その団体の会員数と、活動年数があるでしょう。

それは、会員数が多く、活動年数が長い催眠団体なら、たくさんの会員から信頼され、実績がある教育カリキュラムを提供していると考えられるからです。

そうした団体の教育カリキュラムを調べて、自分が学びたいことを学べる団体の認定資格を取得するのがよいでしょう。

インナーアクセスヒプノセラピースクールでは、世界中で多くの人が学び、実績がある下記の4つの国際的な催眠団体のヒプノセラピー認定資格を取得できます。

国際催眠連盟(IHF)

国際催眠連盟ロゴ
国際催眠連盟 資格認定証

米国催眠療法協会(ABH)

米国催眠療法協会ロゴ
米国催眠療法協会 資格認定証

米国催眠士協会(NGH)

米国催眠士協会ロゴ
米国催眠士協会 資格認定証

国際セラピートレーニング協会(ITTO)

国際セラピートレーニング協会ロゴ
国際セラピートレーニング協会 	資格認定証

認定資格のレベルとその内容を確認しましょう!

ヒプノセラピーの認定資格について、知っておくべき大切なことの1つは、認定資格には、例えば、初級、中級、上級などのレベルがあるということです。

例えば、ヒプノセラピーの中でも基本的なセラピーである暗示療法の基礎を2~3日間で学んだ人には、初級レベルの認定資格を発行する団体もあります。例えば、上記の団体の中では、国際催眠連盟(IHF)、米国催眠療法協会(ABH)、国際セラピートレーニング協会(ITTO)が、その例です。

このことから、すぐにお分かりいただけると思いますが、

認定資格は、どのレベルのトレーニングを受けたかを示すもので、プロであることを証明するものではないからです。初級のトレーニングであれば、初級の認定証、中級のトレーニングであれば、中級の認定証が発行されます。

資格認定証を、プロであることの証明として示すのでしたら、プロして必要なトレーニングを十分受けていることを示すものでなければ、あまり意味がないと言えるでしょう。

次は、あまり知られていない 国際的な催眠資格の意外な落とし穴 についてお話します。

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