大きな地震によって神の威力を見せつけらたことが、アンタゴニスの人生にとって大きな転機となったようです。
仙人のような生活を選んだアンタゴニスですが、一方で現在の彼女自身はこのように語っています。
「今の私には理解できません。何故そんなに神にこだわるのか。何故、無常にも罪のない人々の命を奪った神に惹きつけられるのかわかりません・・・でもアンタゴニスは、そう思ってしまったのです・・・」
「そうですか。不思議ですね。では山の中でのアンタゴニスの生活について教えてください」
「日夜、修行をしています。瞑想をし、神の世界に少しでも近づこうとしています。物質生活を完全に捨てて、精神世界につかろうとしています。
家族や親戚、友人などが、心配をして必要な生活用品を運んで来て、もうやめて帰って来いと言っても全く聞く耳を持ちません。
ただ、ただ魂の向上だけを考えています。神と会うために聖人を目指しているのです。
神と会って、どうしても話してみたいのです。
世の中のわからないことを聞いてみたいと思っています。
世の中の不条理なことを教えてもらいたいと願っています。
あの大きな地震で、同じ場所にいても死ぬ人とそうでない人がいた。その意味を神は、明らかにすべきだとひたすら念じていたのです」