「目の前が海です。私の家は崖が突き出したような所に建っていて、風がよく吹く所です。
今、風に吹かれて立っています。膝くらいまで草が生えています。とても気持ちがいい場所です。
私は7歳くらいです。袖がない白っぽい木綿のようなワンピースを着ています。髪の色は薄い茶色で、ゆるいウェーブがかかっています。
足は・・・裸足です。でもたまに靴も履きます。革で編みこんだサンダルのような靴です」
彼女は上手にこの前世での幼少時代へと戻ることが出来ました。
そこで、さらにこの少女の日常を聞いています。
「私の家は、石・・・レンガかな・・・粘土のようなものかもしれない・・・四角く黄土色っぽい家で、四角い穴があって、それが窓になっています。
ここは自分たちで建てた家ではなくて、昔からあった建物です。空いたら誰かが住むというか、誰が住んでもいいようです。私はここに生まれた時から住んでいます。ここはとても温かい場所です。
だから玄関には、布がかかっているだけです。ドアのようなものはありません。家の中は、テーブルが1つ・・・と丸い椅子が1つ。かまどがあります。部屋は1部屋だけです。ベッドも1つです。みんなでこのベッドに寝ます・・・
それから棚のようなものがあります。そこに乾燥したニンニクのようなものとか、香辛料のようなものも吊るされています。容れ物に入った保存食のような干した食べ物もあります」
彼女はとても詳しく自分の家の状況を話してくれます。