そうして彼女はまた新たなドアを開きました。
新たな前世での彼女が降り立った地面は、カラカラに乾いてひび割れた土の上でした。
「裸足です・・・足首はとても細い・・・痩せています。足はざらついています。足の裏は硬くて・・・足の裏の皮はとても厚い感じです。皮膚は黒いです。・・・黒人です」
私は彼女がまたアボリジニだった時の前世に戻ってしまったのか、と思いました。しかしその時の彼女は、自分の肌の色を黒とは言わずに、黒褐色と表現していましたので何か違和感を感じました。
そこでさらにもっと自分自身をよく観察してもらいました。
「・・・ボロボロのズボンをはいています。上半身は何も着ていません。とても痩せています。少年です。8歳です。町の中にいます。土ぼこりがすごい・・・
人もたくさんいます。みんな痩せています。2,3人ごとにかたまっています。
建物の壁に・・・土壁です・・・寄りかかっています。
うつろな目をして、だるそうな感じで寄りかかっています」