「何を食べたい?」
「・・・炭水化物みたいな・・・芋みたいなものとチリコンカンみたいな豆を煮たようなものが食べたい・・・お腹が空いたなあ・・・」
私はなんだか一刻もはやく彼女とシャブビドゥ君をこの場から連れ出したい気持ちにおそわれました。
「ではその後のことがよくわかる人生の次の場面へと移りましょうね」
と言ってその場から時を進めました。
しかし、彼女もシャブビドゥ君もその場面から連れ出すことは出来ませんでした。
「・・・僕も、もう死にそうだ・・・息が絶え絶えで・・・ぐったりしている・・・」
「あれからずっと何も食べていないのですか?他にも誰か亡くなっているの?」
どうもシャブビドゥ君の人生での次の場面とは、家族でお腹を空かせていたあの時から何日か経った日のようです。