「何のために礼拝堂に行くのですか?」
「何回も往復しています・・・そして祈っています・・・お参りのようなものです・・・ひざをついて・・・両手を挙げて・・・頭を下げるのです・・・この動作を何度も繰り返しています。礼拝堂は小さくて、古くて、朽ち欠けてボロボロです・・・」
彼女が祈る姿は、イスラム教のお祈りの姿と酷似しています。彼女は修道女のような聖職者なのでしょうか?
「あなたは修道女なのですか?」
「いいえ、そうではありません・・・」
彼女は静かに首を振りました。そこで彼女の生活がよくわかるように、彼女の住んでいる場所に誘導することにしたのです。
誘導した先の彼女の家は大変粗末なところでした。
「・・・ここは、町のはずれです・・・ここは砂漠ではありません。植物があることからそうわかります・・・
私が住んでいる場所は、小さな小屋のようなところです。中には小さな机と寝る場所があるだけです。寝る場所といってもベッドのようなものではなく、低めの台のような物です。
外には家畜・・・ラクダをつないであります。他にも山羊が2匹います。山羊はお乳を搾るためです・・・
私の服はボロボロです・・・裾の方がほつれています。基本的にはいつも裸足です・・・私は24歳の女性です」