当スクール代表の中野日出美がおすすめするヒプノセラピーの本をご紹介します。
リンダ・ローズ著(雷韻出版刊)
まさしくこの本は、潜在意識の活用法を知るためには欠かせないものです。
催眠や潜在意識のことを学びたい。そのためにはまず本を読んでみようと誰もが考えますよね。
でもどの本がいいのかわからない・・・というのが当たり前です。
なぜならこれから学ぶのですから、どの本が一番自分にとってわかりやすくて有益なのか、わかるはずがありません。
催眠や潜在意識について書かれた本はたくさんあります。
そしてそれらは翻訳されたものがほとんどです。
ただせっかく良い内容であっても、翻訳した文章がどうも自分には、しっくりこない、わかりにくいということは往々にしてあるものです。
しかし、この本はそういう意味でも太鼓判を押せます。
翻訳が非常に上手です。とてもわかりやすくまるで著者本人が書いた文章を読んでいるかのようにすんなり入ってきます。
それは翻訳家の方がこの世界に精通した方であるからでしょう。
内容はこれからセッションを始めようかというセラピスト向けというよりも、潜在意識の使い方を知り、自己催眠を極めたいと願う人向けになっています。
潜在意識のしくみと自己暗示の作り方を説明した本のなかでは私の中ではダントツ1位です。
人間の心の構造を知ることによって、今まで気づかなかった自分の内面からくる心の叫びに気づくかもしれません。
そうしてそれらを手放す術があることを、同時に知ることになるかもしれません。
また憧れの自分を手に入れるための方法を知ることによって、3週間後のあなたの人生が大きく変わることもあるでしょう。
怒りや恐れ、罪悪感などを手放してなりたい自分を手に入れたい方にはぜひお勧めの1冊です。
シドニー・ローゼン 編(二瓶社刊)
1901年、ネバダ州で生まれたミルトン・エリクソンはきわめて重篤な身体障害を持っていました。
それは、ポリオ、色覚異常、失音楽症、失読症などです。
それらの身体障害によって彼は独自の世界を生み出し、現代催眠とよばれる分野を開拓していったのです。
特にポリオにより、17歳の時に目を除く全身が麻痺したことは彼にとって重大な影響を及ぼしました。
彼は唯一自由になる目を使って、自分の家族を徹底的に観察し出したのです。
そうして、会話の中で催眠誘導を行うという独自のスタイルを形成していきました。
「教えの物語」を聞かせるというのがエリクソンの催眠の秘訣でした。
そして、その物語には、治療を望む患者の問題に特別な意味がかならず含まれていました。
話を聞いているうちに患者は「なるほど!そうだったのか」と自覚し、通常の思考パターンから抜け出していくのが狙いです。
「教えの物語」は覚醒状態で聞けばつまらない話だと思いますが、トランス状態では、誘導的な言葉や意味ありげな沈黙、あるいは意表をつく展開によって突然、無意識の心とつながり、それを機に症状が変化する場合があるのです。
トランス状態で無意識にアクセスすることによって問題を解決し、生き方自体をも変えるという斬新な手法を生み出したミルトン・エリクソンの功績はあまりにも大きいと言えるでしょう。
現在、世界中で催眠というものが正当な評価を受けるようになったのもまさにミルトン・エリクソンがいたからです。
特にこの『私の声はあなたとともに』はエリクソンの入門書としてはうってつけの1冊です。
催眠を全く知らない方でも思わず引き込まれるようなエリクソンのお話しがたくさんあふれています。
読んでいるうちにふと催眠に入っていくような感覚がしてくるかもしれません・・・・・
A・M・クラズナー著 (ヴォイス刊)
ヒプノセラピーの基礎をしっかりと学びたい方が、最初に読むべきオススメの本です。
催眠の歴史から、実際のセラピーの流れまでをわかりやすく書いてあります。
例えば、
などなど、まさに内容の濃いヒプノセラピーのテキストといえます。
私がヒプノセラピーに出会ったころ、催眠に関する本をまずは読みあさりました。
その当時、この『クラズナー博士のあなたにもできるヒプノセラピー』はダントツで役に立ちました。
そのような意味でも、私にとって思い出のあるテキストです。
ぜひ、催眠に興味のある方、ヒプノセラピーの基礎を学びたい方に読んでいただきたい1冊です。
リチャード・ニーヴス著 (ヴォイス刊)
ヒプノセラピーの分野で30年以上の経験をもつ、世界的権威であるリチャード・ニーヴス博士が長年の臨床経験に基づいて書き下ろした1冊です。
ヒプノセラピーの基礎から具体的なセッション進行までが、網羅されています。
などなど、各クライアントの目的別ケーススタディのセッションの進行が掲載されています。
そのため、ヒプノセラピーをこれから、受けてみたいと考えている方にとってはもちろんのこと、ヒプノセラピストを目指す方にも大変役立つことと思います。
また、ヒプノセラピーのセッションの一例を収録したCDがついているので、さらに催眠の臨場感を体験することができます。
リチャード・ニーヴス博士は、私にとっては、ヒプノの師でもあります。リチャード・ニーブス博士は、実直で、温かく、愛に満ちたセラピストです。
右脳的でありながら、左脳的でもあるヒプノセラピーを実践して、形成したという意味では、この道の第一人者であることは間違いないといえるでしょう。
また、実際的でありながら、スピリチュアルなその技法は、多くの方にとって、有効な効果をもたらします。
リチャード・ニーヴス博士も、まさにその技法どおり、実際的でありながら、スピリチュアルな魅力的なお人柄の方なのです。
そんなヒプノセラピーの実際とリチャード・ニーヴス博士のお人柄が詰まったような本です。
ヒプノセラピーのテキストとして、ぜひとも、手元においておきたい1冊です。