私は幼い頃、かなり人見知りが激しく、大人の人とはまともに話すことは出来ませんでしたし、同じ年頃の子供たちと比べてかなりトロくて無口な私は、元気な子供たちにとっては、遊ぶのに面白い相手ではなく、むしろ足手まといな存在でした。
それでも、そんな私を心配していた母親が近所の子供たちにおやつを分け与えたりして、私のことを仲間に入れてくれるように頼み、時には子供たちの仲間に入ることもありました。
そんな時、野良犬のシロやワンたちは遠巻きに私を見て、決してそばに近寄って来ようとはしませんでした。私はそんなシロやワンたちを見ながら、なんだか彼らを裏切っているような申し訳ないような哀しい気持ちになりました。そして一刻も早く彼らの元に戻りたいような衝動に駆られていました。
その後も、私と動物との思い出はたくさんあります。それはまた別の機会にお話しするとして、大人になってからは、苦しんでいる動物たちを見ることがあまりにも辛く、動物救助のボランティア活動にエネルギーを注いできました。
今でこそ、違う形の活動に切り替えましたが、10年前には肉体的にも精神的にも経済的にも自分の持てる力をすべてボランティア活動に投入していたほど動物に対する気持ちが強かったのです。