私たちのテリトリーには、さまざまな動物たちが暮らしていました。
肉食の動物達、草食の動物達、リスやうさぎなどの小動物たちなどです。
どの動物達も生きるのに必死でした。
それぞれが自分達の子供を守るためには、他の種類の動物達の命を狙う必要もありました。
しかし、それは自然の掟であり、それぞれがその掟を受け入れつつも、無駄な殺し合いをしないように、時間帯や生活場を譲り合うなど、それぞれが暗黙のルールを守りながら暮らしていました。
そんな中で、自然と顔なじみというか、当たり前のように生活場を共有する動物達がたくさんいました。それは私と同じように四つん這いで歩く草食動物達や、小動物達です。
彼らはどの種族とも違う形をしている私を自然と受け入れ、時には匂いを嗅ぎ合ったり、追いかけっこをして、狩りの練習をしたりすることもありました。
私は一緒に狩りの練習をしていた仲間達がどんどん逞しくなって、自立していく姿を羨ましく思っていました。