「ジェイミーの生活で他にわかったことや思い出したことがあったら、教えてください」
「何人かの仲間がいます。盗みをする仲間です。みんな子どもです。それぞれ貧しくて食べるために仕方なくやっています」
「みんな、あなたの友達ですか?」
「・・・ううん。友達ではありません。盗みをする時に協力し合う必要があるんです。みんな子どもだから・・・でも友達ではありません。普通の子どもたちのように遊んだりするのではなくて、むしろ仕事をしている感覚ですから」
「そうですか。あなたは遊ぶ暇もないのですか? 楽しいことは何ですか?」
「あまり遊ぶということはありません。でも、絵を描くのが好きです。地面に白い石で絵を描いています。みんなが上手だと誉めてくれます。あとは・・・うーん、あまり楽しいことはありません」
ジェイミーの生活は、およそ7歳の少年らしくないものでした。いろいろな利益関係で縛られた仲間たちは、友達と呼べるものではなく、唯一、地面に絵を描くことだけが楽しみだったとは、あまりにも切ない少年時代と言えるでしょう。