散歩をしながら、いつも人生の意味を考えるというその男性に、私は聞きました。
「人生について考えるのは、あなたの趣味ですか? それとも、何か意味があるのですか?」
私の質問に、いつもどおり前世の中の人格に同化した彼女は、もはやなんのためらいもなく答えます。
「私は、筆と墨を使って、何か格言のようなものを書いて売っているのです。こうして歩きながら、その格言が上から降りてくるのを待っているのです。
もうずいぶん長いことこうして生きています」
上から格言が降りてくるとはなかなか興味深い言い回しです。好奇心を覚えた私は、この男性の人となりをもっと深く知りたくなりました。
また、それがこの前世での大きな鍵となるような気がしてなりませんでした。