彼女はかすれた声で呟きました。
「ボロボロとは? 洋服がボロボロなのですか? それとも?」
「・・・身も心もボロボロです。着ているものもボロボロ。そして心はうつろ・・・」
ジュリアンである彼女は疲れ果てた顔と声で吐息と共に、そう答えました。
「あれからどうしていたのですか?森から逃げて、ずっとどのように生きていたの?」
「町に来た。物を盗んだり、もらったりしながら生きている。軒下で寝て、ゴミを漁ることもある・・・疲れた・・・」
「家には一度も帰ってないの?」
「・・・家には帰ってない。家のことは考えたくない。」
家のことを聞かれたジュリアンの表情に緊張が走りました。そこで私は、あえてそこには今の時点では触れないことにしました。
「ジュリアン、これからあなたがどうなるのか、教えて」
長いまつげをわずかに震えさせた後、ほんの少し間をおいてから、ジュリアンは話し出しました。