娼婦になるとことを決意したと、ジュリアンは話しました。私はこの展開にかなり驚きました。11歳の少女が娼婦になるというのです。
そして何より驚いたのは、この11歳のジュリアンは、私が今まで何度も前世へと誘導した彼女自身なのです。
今までのたくさんの前世の中で、彼女は自分の意志とは関係なく異性に身を委ねざるをえない状況にいました。
しかし、今回のように自ら進んで身を売る決心をしたことは、いまだかつて一度もなかったのです。
また、今生の彼女自身と娼婦というイメージがあまりにも大きくかけ離れていて、私は動揺してしまったのです。
「娼婦になる決心ですか? なぜ?」
うろたえながら聞く私に、ジュリアンは静かに答えました。