しばらくの間、ローランナは自分の進むべき道を探しあぐねていました。
しかしある時、かつてローランナが読み書きを教えた子ども達が、自分達よりも幼少の子ども達に、読み書きを教えている姿を見ました。
読み書きを教えている子どもの目も、教わっている子どもの目もキラキラと輝いていました。
その姿を見て、ローランナは自分が行ったことは、大きな役には立たないかもしれないが、少なくともこの数人の子ども達には、何らかの役に立っているのだと確信したのでした。
自分が与えられるものは、それを必要としている人に与えたいと心から思いました。
与えるものを持っている者が、それを必要としている者に惜しみなく与えること。
たとえそれが小さな光であったとしても、そしてそれを持っている人がたった1人であっても、辛抱強く与え続けていくことが大切だとローランナは考えたのです。