今後も日常の中にNLPを意識して取り入れていこう!

NLPプラクティショナー講座では、NLPの概論、そしてワークをしながら体感覚を味わったり、自分の表象システムを理解したりと自分の中の感覚を楽しんだり客観的に分析するところから、次第にワークを組む相手がどう考えているのか、どういう感覚なのか? という興味に移っていくような、心の中の目線の変化を感じました。

NLPマスタープラクティショナー講座では、よりセラピーの中で使える実践的なNLPの手法を学び、ヒプノセラピーをより豊かに深いセッションにするために、どのように活用していくかを理解したいと思います。

初日、トランス誘導は、1人ずつ他の受講生をトランス誘導して暗示文を入れていくという実習でした。今回はダブルインダクションスタイルで、2人組でやりました。

受講生は皆トランスに入り易いのですが、回を重ねる毎に、更にトランスに入り易くなるようです。前半の暗示は例文がありましたが、後半に入れる暗示は各自即興で入れました。

前半の誘導を読んでいるうちに自分もトランスに入り(しかもダブルインダクションを日出美先生と組ませて頂いたので、自分自身が読みながらもトランスに入り易かった状態でした)、顕在意識レベルでは即興部分ではおそらく言葉が出てこなかっただろうと思うのに、トランスのまま口から出る言葉に任せたような感覚になりました。

途中、どれぐらいで切り上げればいいのか??と顕在意識が出てきた瞬間、発する言語が違っているのに自分でもわかり、とても面白い感覚でした。

自分の経験を物語にするワークでは、子どもの頃にあった友達との微妙な関係を物語にしてみました。当時、疑問に思いながらも勇気がなくて言えなかった言葉を、物語の中では言えたことでストーリー展開が実際の体験とは変わりました。

こんなに重たく受け止めていたんだなと自分を憐れむのではなく、こんな風にできたらいいねという応援の気持ちを持って思い出せて、今まで締め付けられるような嫌な思い出、かたくなな感覚としてあったその記憶はやんわりと緩んでいき、相手(友達)の気持ちも理解できました。

2日目、今まで生きてきた人生や経験から、5つのお話し(ためらい、フラストレーション、焦れている、よしやろうか、もうやっている・・・のメタファー)にするというワークで、今回はその場でお話しをつくり、1人ずつ話しました。

最初、5つのお話しなんて絶対無理!と思っていましたが、受講してから、空白だった自分の記憶が細部まで浮かぶようになっている頃だったので、それを拾い上げ、時系列を整理しながらつくってみました。

そうしたら、それまでずっと忘れていた(しかし忘れてはいけないはずの)バイト先のデパートでの事故を思い出しました。

他にも思い出せた場面は数々。考えると、どの経験もどの想いも決して無駄じゃなかった・・・と受けとめることができました。

発表したり人前で話すこととはかけ離れた生活をしているので非常に緊張もするし、自分のことなので照れくさいところもあるのですが、受講生の方達はずっと一緒にNLPを学んできた人達で昔から知っているような感覚を持っていたので、途中からは「聞いて 聞いて!」という楽しい感覚も味わいました。

皆さんのメタファーはとても素晴らしく、自分の経験や人生に向き合い、またオーディエンスの私達にも向き合う姿があって、誰もが誠実でした。そして個々の人生全てがメタファーであることをあらためて理解できました。

3日目、バリューとクライテリアでは、自分が何を必要としていて求めているのか、それを手に入れるために何を基準としているのか、掘り下げていく練習。

自分が人生で大切にしているものや必要とするものを書き出し、それらを手に入れるための基準(手段、どうなった時に満たされたいか)を自分で書きだしました。

先生にあてられて、書き出したものを答えてみたものの、どこに本質があるのかわからず???でしたが、潜在意識は空白を嫌うことを知ったので、その答えがわかるのが、待ち遠しい気持ちになれました。

クリティカルボイスでは、ネガティブな気持ちになった時に聞える、心の中のネガティブな一人ごとをアニメのキャラクターの声に変えて、それを聞いた時の感じ方の変化をワーク。

今まで否定的で心が沈みそうになりながら発していた心の言葉がとても可愛いアニメキャラの声になると、こんなこともあるよね!という気持ちになりました。もし落ち込んだとしても浮上が早いというか、もしかしたら出来事そのものを楽しめる位になる可能性もあるかもしれません。

スペースを使ったチェイニングアンカーでは、複数のアンカーを繋いで発火させ、望ましい状態へと導くスキルを練習。

これも深くヒヤリングする必要がない、どちらかというと"チャカチャカワーク"が望ましいのですが、なかなかチャカチャカできず、その手順に捉われてしまいがちでした。

ちゃんとマスターすれば複数のアンカーを繋いでいけるので、とても強い感覚を望ましい状態につなげることができるだろうと思います。

また、クライアントさんの体感覚や気持ちをより強め1つ1つのアンカリングを強固なものにするために、プラクティショナーが盛り上げていくように導いてあげることも重要だとわかりました。
 
4日目、オーディトリー・スウィッシュパターンでは、自分の心の中でささやき続けるネガティブな声、言葉、フレーズ等を変えるワーク。

クリティカルボイスとの違いは、ネガティブな言葉やフレーズを瞬時にポジティブな言葉、フレーズに変えることができること、内容そのものを変えられるワークになります。

変化が面白いワークです。クリティカルボイスでは内容は変わらないのに声のキャラが変わることでつい笑ってしまいますが、オーディトリー・・・では内容そのものが変わるので、自分が気になっているネガティブな言葉や声そのものを払拭したい時、ポジティブな気持ちを持ち続けたい時にはよいなと思いました。

モデリングのワークでは、自分では思うようにできないがこうなりたいという状況を想定し、それが上手にできている人を思い浮かべ、その人の中に自分が入っていきます。

わたし自身が外からみて類推していた彼女の気持ちとはまた違う感覚や価値観を味わうことができました。その時に、見かけやスキルだけ真似ようと思っても本質ではないことがわかったし、彼女に入った時に感じた感覚、価値観にも共感できたので、ワーク後にイメージをしてみても、とても自然に投影できました。わたし自身が(モデルに選んだ)彼女を好ましいと思っているから、より強く良いイメージができたのかなとも思えます。

5日目、ストラテジーでは、自分が買い物で失敗した時と上手に買い物ができた時を思い出して、購入するに至るまでにどのように感じて、考えて、行動してレジに進んでいるのかをVAKを基本にして1つ1つ書き出してみると、購入に至るまでに違いがあることに気づきました。イメージでは何となくわかっていますが、1つ1つを書き出すことによって、より具体的に2つの行動パターンの差異がわかります。

成功した時のストラテジーを理解することで、目標達成の為により効果的な戦略を探ることができたり、クライアントさんがどのようなストラテジーを持っているのかを理解する手掛かりになります。興味深いワークでした。

スペースアンカーを使ったビリーフの書き換えは、ビリーフを入れ替える→書き換えるワークです。
・"手放したいビリーフ"を、"あり得ないビリーフ"の場所へ 
・"役に立つ・あればよいビリーフ"を、"手放したいビリーフ"の場所へ

これによって、今実際にあるビリーフが理想のビリーフで書き換えられることになります。

始めは手順に追われて、あまり強くビリーフを書き換えられた実感はありませんでした。あとでこの手順の説明をよく読むとそれぞれの目的がわかったので、今度使う時には上手にできそうな気がします。

メタプログラムの概論を学んだ後、メタミラーのワークをしました。
ゲシュタルトセラピーの手法を使ったワークで、ポジションチェンジと似ています。

わたしはワークで、あまり親しくはないが、友人と彼女とのトラブルを介して苦手になった人(直接には何もトラブルはない)を対象にやってもらいました。

相手の気持ち、言葉には当然わたしに対して悪感情はなく、今どのように私が彼女を評価しているかも気づいていません。

客観的な立場、そして完全な部外者の立場に入ることで、気持ちが二方通行していない状態と、そして"誰も悪くない"ということを理解することが出来、ぎこちない感情やひきつった笑顔のイメージがなくなっていきました。

6日目、スレイトオブマウスでは、ロバート・デルツが、リチャードバンドラーの話し方を分類したものについての講義。
ビリーフを変えるエクセサイズは、4つのスペース(制限となるビリーフ、疑い、好奇心、動機づけのビリーフ)を動いて自分の信念や価値観を変える手法。

チェイニングアンカーと似ていて、スペースを動きながら変化をもたらす効果がありますが、プラクティショナーはクライアントさんがイメージし易くなるように盛上げることも必要だと思いました。

チェイニング・・・の時はあまり盛上げるまで余裕がなかったので今回はできるだけクライアントさんのイメージを一緒に見るようなつもりで声をかけてみました。

ヒプノであれ、NLPであれ、クライアントさんと一緒にいる姿勢、寄り添う姿勢は大切だと思いました。

7日目、無意識のビリーフの書き換えも数あるワークの中で興味深い実習でした。最近、大きな悩みではないが、日常生活での人との関係性の中で気になることをテーマにプラクティショナーさんにやってもらいました。

話しながらトランス状態になっているのですが、(多分過去に行くとしたら、あそこだろう・・・)と思って体を後ろに後退させると、そこは予想とは違う、小学校高学年の私でした。そこで感じていた、罪悪感と優越感に近い気持ちの2つの感情が混じった"ちぐはぐな感覚"がよみがえり、それが最初にテーマとして挙げていた場面と結びついていることがわかりました。やはり潜在意識はきちんとわかっていてそこに連れていってくれるので、「賢いお抱え運転手」のようです。

自分の中の5~9つのパートに出てもらい、話し合いをするパーツセラピー。

パーツ・パーティーは面白いワークです。もう少し自分が、相手の話しに集中しながらできれば、更に理解できるだろうと思いました。

それと、ここで先生から注意を受けたのはメモをとり過ぎないこと・・・そこが、自分がクライアントさんの話しに集中できない大きな理由だということも気づきました。

8日目、ニューロロジカルレベル・メタトランスフォーメーションでは、まずクライアント役。クライアント役の人がとても具体的に質問をしてくれたのでこうなったらいいなという状態を、よりうまくイメージすることができました。

手順を踏んでいくと、わたしにできることや自分の役割が一致していることを自分の話す内容から再確認できたのはおもしろかったです。しかしそれは、普段自覚していないようなことだったりするので、へぇっ!という気持ちもありました。

最初に課題と思っていたことは、人生の一部の場面であって、その奥には広大・壮大な要素があることを体感覚としても味わうことができました。

プラクティショナー役では、彼女にやってもらった感覚を手本にやることができた気がします。但し、もう少し彼女の理想の状態を具体的に落とし込めていたのではないかな?と反省も。

彼女が目の前の課題と思っている場面の奥に、とても豊かで彼女らしい価値観や能力、精神性等が見えて、相手をより理解するという点でも意味の深いワークでした。

コア・トランスフォーメーションでは、まずプラクティショナー役をしました。クライアント役の方の問題は、私にとって身近な経験であり、果たして私が彼女にワークを十分にしてあげられるだろうか??と不安に思う自分もいましたが、彼女と並ぶつもりで話しを聞いていきました。

彼女の感情・感覚の部分が痛いほどわかりました。私が通ってきた体験に近い部分、彼女のテーマを何とか一緒にクリアにしていきたいと思う気持ち、どちらもそこにありました。

スキル自体は評価できるものではないですが、あとで冷静に考えると、NLPでここまで深いセラピーができるんだ・・・!ということに驚きました。

わたしは、子どもの散らかし放題に対する自分の態度や感情をテーマにやってもらいました。

わたしには「反面教師」という、自分の母のようにならないように頑張っているパートがいました。でもワークの中で、母親がのんびりしていることで子ども達がゆったりできて、ユーモアがあることも思い出しました。

全てが悪いわけじゃない・・・そう思えて今、相変わらず子どもに声かけはしますが、以前ほど力が入らなくなっています。時間の関係で短縮して行ったワークですが、それでも効果を実感していて・・・。本当に深いワークで再び驚いています。

このコースの最後の感想では、多くの方達がNLPってこんなに深いなんて!こんなに面白いなんて!と、多くの発見と気づきがあったことをシェアしていました。全く同感でした。

わたし自身はNLPを学んでいく経過の中で、自分がどれだけ言語化しないで生きてきたかを感じました。言語化することで、自分の中にフラストレーションが起こりません。言語化することで、共通のイメージをシェアし合い易く、より周囲の人達とコミュニケーションがとり易くなるかもしれない。あるいは相手の見方や価値観を、何気ない会話でリフレーミングできるのです。

今後も日常の中でNLPを意識して取り入れていこうと思っています。それが相手へのリスペクトであり誠意ではないかと思いました。

NLPプラクティショナー講座と合わせて16日間の長い講座でしたが、それでも毎回笑いと驚きと気づきがあり、終わってしまうとあっという間でした。

先生方やクラスメイトの皆さんが大好きになり、刺激を受けながらもっともっと理解したいと思う・・・プラスのスパイラル、感謝の渦。

とにかくいろいろと書き尽くせないぐらいおみやげを頂きました。本当にありがとうございました。

(東京都 40代 女性)

NLPマスタープラクティショナーコース(8日間)【中級~上級】 受講生の体験談です。