子どもはみな前世を語る
キャロル ボーマン著(PHP研究所刊)
催眠によって5歳の息子が突然、前世での体験を語りだしたことから、著者であるキャロルの人生は大きく変わりました。
キャロルの息子の幼い息子のチェースは強烈な騒音恐怖症でした。
途方にくれたキャロルはある日、催眠療法士によって催眠をためしてみることにします。
チェースは兵士であった前世を思い出します。
それを境に恐怖症は解消されました。
それからキャロルは、精力的に子どもの前世体験の調査に踏み出します。
この本の第一の魅力はまず読みやすいということです。
1人の母親が自分の子どもとの前世体験をとおして発見したことや感じたことを私たち読者と同じ目線から語っています。
前世を覚えている人間の特徴として、その記憶を最初に語りだすのは平均して2歳くらいからであり、7歳くらいまでには記憶が薄れて、徐々に語らなくなるという報告があります。
言葉を話すのが早い子では1歳くらいから語りだすこともあります。
このように世界中で前世らしき思い出を語る子どもたちがいるのです。
現に私自身も自分の子どもたちが、
「わたしが大人だったときね・・・」
「ぼくがもっと大きかったときには・・・」
などと話し出したことを覚えています。
ただ残念なことに、その当時の私は子どもたちが子ども特有の空想の世界で遊びだしたか、または言葉の使い方を間違えたと思い込み、取り合いませんでした。
実際にこのような経験をした親は多いのではないでしょうか?
キャロルは子どもが前世を思い出すことの計り知れない恩恵を説明し、私たち親にその恩恵を見逃さないように警告をしてくれています。
もっと早くこの本が出版されていればと悔やまれます。
前世に興味をお持ちの方や現在、小さなお子さんをお持ちの方、または、これから子どもを持つ可能性のある方などに、ぜひ読んでみていただきたい1冊です。