0004.退行療法で幼い頃の記憶をさかのぼる
また、時々、家族とさまざまな状況で離ればなれになり、独りぼっちになるという夢をみているようでした。
例えば、家族に置き去りにされたり、家族と約束していた時間に間に合わず、自分だけ電車に乗れなかったり、家族と生き別れになり、誰かに追いかけられたりする夢です。そんな時は、泣きながら目覚めるのだそうです。
学校では、優秀で、真面目な性格であるということから、私は、まず彼女が周りの期待に応えなければならないという大きなプレッシャーを内面に抱えているのではないかと考えました。
しかし、心理テストでもカウンセリングでも、少なからずプレッシャーはあるものの、彼女自身もそれをある程度、認識し、楽しんでいるような様子です。
そこで、まずは、幼少の頃に、1人になることを恐れる原因となった体験まで退行してみることにしました。
彼女はたいへん催眠に入りやすい性質だったようで、あっという間に5歳の頃の小さい自分にさかのぼりました。
夕食後、母親と弟と5歳の彼女はお風呂に入りました。そして、入浴を済ませた彼女は、母親たちよりも一足早く、上がって居間のソファーでテレビを見ているところでした。
たまたま、テレビで怖い話特集のような番組が始まったので、彼女は押入れから布団を取り出し、頭からすっぽり被っていたようです。
→ 筆者 ソウルミッション・セラピスト 中野日出美の プロフィール
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