0023.生まなければよかった・・・

「お母さんは、いつも、疲れた顔でいいます。

『お前のせいで、私は人生を棒にふってしまった。
本当ならばまだ、私は若いのだからいくらでも好きなことできるはず。お父さんだって、お前がいなければ、私を大事にしてくれたはずなのだ。私は間違えた。お前を生まなければよかった』

と毎日、毎日いいます。僕は、何といっていいのかわかりません」

彼女は辛そうに、顔をゆがめながらボツボツと話します。普段の彼女は、どちらかというと、はきはきとした話し方をする女の子です。

しかし、この前世でのヤコブさんが、内向的で、人づきあいを好まない閉鎖的な性格だったため、前世療法中の彼女はこのような口ぶりになっていたようです。

催眠から目覚めた後、彼女は「ヤコブが口下手なうえに、あまり感情の起伏がない人だったようで、困りました」といいました。

まるで、その当時に生きた自分自身の通訳の役割をしているようです。



→ 筆者 ソウルミッション・セラピスト 中野日出美の プロフィール

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前世療法137回の前世を持つ少女が見た生と死の記録
   
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