0163.神を待つアンタゴニス

ひたすら修行に励み、精神世界に数十年も身をおいているアンタゴニスのその後について彼女は話しています。

「ただの記念碑のようなアポロン神殿で、私、アンタゴニスは、神がいつまでたっても姿を現してくれないことに腹をたてています。

それでも神と会うためだけに、毎日修行をしています。

・ ・・でもある日、山の中で転んだひょうしに木の枝が右足のひざの下あたりに貫通しました。

とても痛くて・・・激しい痛みです・・・もがいています。

しかし誰にも気づいてもらえません。倒れたまま動けません。何日もその場所で痛みに耐えています。

だんだん貫通した患部は壊死してきました。そして少しずつ私は、死へと近づいています。

しかし、心は日に日に穏やかになっています。

あまりの苦しさに誰か助けてくれ!と思った瞬間に、私はいろいろなことを悟りました」



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