0090.ぼさぼさの眉毛

「私は15歳です。朝です。すだれを上げて日記を書いています。

いつもここで私は日記のようなものを書いたり、歌や好きな本を写しています。本は・・・人生教本のようなものです。

本はとても貴重なものです。だから借りてきた本を自分のところに残しておくためにこのように写し取っているのです」

これで最初の場面で彼女が、なぜ一生懸命に巻物を書き写していたのかという理由がわかりました。

「あなたはどんな容姿をしているのですか?」

「眉毛が・・・ぼさぼさです。生えたい放題に生やしているという感じです。恥ずかしい・・・

まるで手入れのされていない眉毛です。それを白粉のようなもので塗りつぶして、その上に黒の墨のようなもので丸を描いています。・・・ヘンですね。

私は小柄です。とても体が細くて華奢です」

「そう・・・今のあなたみたいに?」

「いいえ、今の私よりも、もっと細くて華奢です。顔もシャープで、横に長い目をしています。目は狭い幅の二重です。口も薄くて、薄い色の紅をさしています。そして腕には産毛が生えています。・・・・ああ、恥ずかしい」

彼女は少女らしい照れをみせながら自分の姿を描写してくれました。

現在の彼女自身も華奢な方ですから、きくさんはかなり小柄な女性だったのでしょう。



→ 筆者 ソウルミッション・セラピスト 中野日出美の プロフィール

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