実習で自身の変化をしっかりと感じることが理解に繋がる

「自身の能力を最大限に活かし、自分の望むものを手にし、自分の人生を充実したものとすることができる。」ということを実感したいため、受講した。

1日目、NLPとは、NLPの前提、ゴール設定について学ぶ。「人間が識別できることは全て五感を通して表すことができる。」「地図は領土ではない。」などNLPの前提が今後講座が進むにつれて、どのような形で具体化していくのか楽しみである。言葉や脳についての話は興味深かった。

ゴールの設定では、質問をされ、それに答えることで、ゴールイメージがより明確になっていった。「質問や言葉」が意識の方向付けに大きな影響を及ぼしていることを実感した。

2日目、キャリブレーション、マッチング、ペーシング、ミラーリング、バックトラッキングなどの実習を、様々な設定の下に行う。

重要なことは、「観察力と感覚の鋭敏性・柔軟性」である。相手に合わせ、相手の世界に入る。進んで自分の世界を共有することが、自分の世界に合わさせることに繋がっていく。

キャリブレーションやペーシングなど、常に意識をして行っていかないと、なかなか身に付きそうもないようだ。

3日目、ペーシング、バックトラッキング、クロスオーバーミラーリングの実習を行う。バックトラッキングは、事実に反応する場合と感情に反応する場合、何れも重要ではあるが、感情や気持ちに焦点を当てることで話し手の表情も豊かになったり、話自体が盛り上がったりすることが実感できた。

視覚を使ったキャリブレーションを行い、観察したことを言葉で表現する演習を行う。観察する側に、癖があったり、意識の向くところ向かわないところがあったり、そもそも表現のための辞書を有していないことなど、見たままをそのまま表現することは意外と難しい。

演出家、監督、役者に分かれて、演出家からの「注文」を演技で表現する演習。上手にできたかは別にして、思い切って飛び込み、その気にならないとできない。皆、役者になりきっていた。

最後は、赤坂の夜の街を歩きながらのシャドウイング。歩くときの仕草や関心の向けどころは人様々、その違いを見てとることができた。

4日目、キャリブレーションやメタ・アウトカムのワーク、ステート当てゲームを行う。

演じているのがその人の好きな人なのか、苦手な人なのかを、質問を通して当てるゲーム。ラポール構築のチェックシートを使って、ペーシングやバックトラッキングなどが実際どの程度行えているかをチェックする。

メタ・アウトカムのワークでは、質問を繰り返すことのみでトランスに誘導し、メタ・アウトカムを導くことができる。これまで知らなかった自身の一端を知ることができた。

言葉(単語)、歌、物語の朗読などを聴いて、感情や身体感覚を当てるステート当てゲームでは、ステートを読み取ることそれ自体が難しいこと、また、感じたことを表現するための語彙や表現の不足を強く感じた。また、ステートを演じること、表現し伝えることの難しさも感じた。思い切って演じないとダメなようだ。

5日目、表象システムについて学ぶ。クライアントを理解し、ラポールを築いていくためには、その表象システムを把握することが大切。

実際に、話の中に出てくる感覚を示す叙述語をしっかり理解し、聴き分けることができるように意識することが必要である。それができて、初めて、同じモダリティでクライアントに応じることが可能となる。

最後は、テレビショッピングでのセールストーク。それぞれのモダリティをバランス良くというのが趣旨だったのであろうが、こなすのが精一杯。自分でもよくやれたもんだと感心した。

6日目、アイ・アクセッシング・キュー、サブモダリティ・チェンジ、アソシエーションとデソシエーション、アンカリングの実習を行う。

アソシエートした状況では、感情や呼吸などの状態を再体験することができた。

また、何故そうなるのかはともかく、サブモダリティを変換させることによって、実際に、ネガティブな状態の受け止め方が変わってくる。サブモダリティによっては、変化に決定的に影響を与えるものと、そうでないものがあるようだ。

アンカリングの実習では、最初上手くできなかった。手順の問題もあったが、アソシエイトし十分に感覚を高めることができていなかったことが原因のようだ。

7日目、アンカリング、ヴィジュアル・スカッシュ、スウィッシュ・パターン、サークルオブエクセレンスの実習を数多く行う。

アンカリングは、最初のうちは、発火しても、あまり感じることができなかった。ただ、実習を繰り返すうち、例えば、「ワクワク」感は、胸の上部での浅い呼吸、「いやなこと」は下腹の辺りでの荒い呼吸、「リラックス」している時は足がジーンとするような感覚としてよみがえってくるようだ。

特に、スライディング・アンカーをクライアント役として体験した時は、思わず「ウォー」と声が出てしまうほどであった。肝心なことは、インステートがしっかりでき、そのときの感覚をどれだけ高めることができるかが、鍵のようだ。

8日目、ポジション・チェンジ、メタモデル、ミルトンモデル、リフレーミング、6ステップリフレーミングの講義、実習を行う。ポジションチェンジでは、気がかりに思う人の発言、第三者の客観的な立場での発言の内容それぞれが、自身考えたこともなかったようなものであったことに驚いた。

メタモデルは、NLPでの意味合いはともかく、似たようなことは仕事の上では行ってはいるようであるが、ミルトンモデル、リフレーミングは、その意図するところを踏まえて、意識して取り組んでいく必要があるように感じた。

6ステップリフレーミングは、プラクティショナー役では、手順が頭に入っていなかったなどと反省することしきりであったが、プラクティショナー役の時には、思いもよらない解決策が3つ出てきた。実際、それが今後どういうことになっていくのかが楽しみである。

楽しいワーク、「ここまでやるか」と自分自身が思うようなこともあった。振り返れば、あっという間の8日間でした。

最初のうちは、「NLP」について、どちらかといえば「知る」ことが中心であった。その後、第6日目、特に、サブモダリティ・チェンジのワーク以後は、自身の感覚がどう変化するのかを体験することがテーマになっていたように感じた。

NLPって「すごそうだ」ということが、実感できたのは、それからである。NLPを学ぶに当たって重要であるのは、いかにアソシエイトし、インステートできるか、さらにそこで自らの感覚をいかに高めることができるのかである。

実習で自身の変化をしっかりと感じることが、それぞれのスキルやNLPというものを理解していくことに繋がっていくように思えた。

上記のように、これだけの体験ができたことは、何よりの証です。後は、どれだけ自分のものにすることができるかです。

8日間、ありがとうございました。とても楽しく、受講させていただきました。

この講座でも、両先生が事前にデモを行っていただいたことで、ワークのイメージができ、すんなり入って行くことができました。また、ヒプノセラピーとの関係をお話いただけたことが、とても参考になりました。

「NLPは催眠だ」とバンドラー氏の言は、正にそのとおりと思いました。ヒプノの体験が一切なかったとしたら、おそらく受け止め方は随分異なっていたように思えます。

(東京都 50代 男性)

NLPプラクティショナーコース(8日間)【初級~中級】 受講生の体験談です。